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Barcelonaインプレッション

小波でもしゃきしゃきと動く、テイクオフも抜群な小波パフォーマンスボード

 

CBサーフボード‐Barcelonaインプレッション

 

皆がロングやレトロボードでしか乗っていない力の無い小波コンデション。そんな中でも、ショートボードのフレーバーをきちんと入れ込み、ターンもきちっと行えるデザインがあります。

 

ああ、小波でスピード溢れて、そしてターンも出来る。なんて素晴らしい乗り味なんだろう!!!

 

それがCBのBarcelonaです。

 

もともとは地中海の力の無い風波でも、きちっとターンが出来るボードを!とBradleyのライダーから依頼を受けて開発したボードです。地中海は内海で、海の面積も狭いために風波オンリーと言っても良い波質となります。その力の無い波を120%ボードに受けて、スピードを出しながらもきちっと回るボードというのがこのボードのコンセプトです。

 

ターンが出来ても小さな波に乗れなければ意味がありません。そのために多くのボリュームを持たせ、ロッカーを下げています。当然パドルが楽で、そしてテイクオフも早いボードに仕上がっています。

 

 

世界トッププロとリファインを重ねてきたそのデザインと、世界屈指の素材であるHydroFlexの組み合わせで、丈夫でそして長持ち、軽く、取り回しが楽になっているのが特徴です。

 

ボードは

 

・短め・幅広・厚め

・フラットなロッカー

・スパイラルVEEコンケーブ

・テールキック

・計算されたフィンの位置

 

を軸とするデザインを持ちます。これこそ、世界が認めた次世代シェイパーの渾身の小波系ボードです。

 

さあ、持っているだけで満足するシルエット、そしてその小波性能。あのChristiaan Bradleyシェイプ:世界のエリートシェイパーのその腕の高さを貴方の足元で味わってください。

 

【Day1】
場所:千葉北 
波のサイズ:ひざ〜もも
風:オフショア

 

 

このボードの最初のテストは波が極小なビーチブレイクでした。やってやれないことは無いですが、海を見たかなりの数の人がサーフィンをせずに他の場所に行っていたくらいです。ショートボーダーは

 

No Surf!

 

と決め手しまう方もいらっしゃる波です。

 

波は小さく、そして弱いインサイドショアブレイク気味の波。ロングやRNF系でやっとどうにかという波だと思います。ですので、今日は絶好のテストのチャンスです。

 

自分は仕事前だから、サーフ出来る時間は少ないです。でも、混雑はしていない場所だからラッキーな波を掴めば、アップスだけでも2〜3回は乗れるかもしれません。浮力感とテイクオフ、そして走り出しくらいは分かりそうなので、試乗することにしました。

 

ショアブレイクなので、足も地面に付くような場所で波が割れます。ただし割れる形は良いのでイイ波であれば、多少走れそうです。

 

筆者のボードサイズ(170cm・60kg)は

 

5'2”-20 1/2"-2 5/8”

 

です。CLは30強となります。長さが短いのだけど、パドルをし、波待ちをすると十分な浮力があるのが分かります。これだけ短いのですが、浮力はたっぷり。パドルも楽です。長さに対するネガィブな感じはありません。

 

波をじっくりと待っていると切れている波が入ってきました。波にあわせてテイクオフしました。本当に小さな波だったけど、ボードがすーっと走ってテイクオフ+横に行ってアップ&ダウンを2回ほど出来ました。波が消えてしまう感じだったので、これで終わりなんですが、テイクオフは5'2"という長さを全く感じさせないほどの早さとスムーズさです。

 

ボードの動きは、Bradleyシェイプに共通していて、とても軽いタッチで動きます。いい感じです。

 

2回目に乗った波は、アップ&ダウンをしてそしてトロイセクションでカットバックが出来ました。波が小さいので、ラウンドハウスとは言いませんが、小回りが効くボードというのがすぐに分かります。テールよりで軽くボードが回せるのです。

 

最後にはショルダーが少しある波に乗れたのですが、こちらは最後のクローズアウトセクションできちっと当て込みも出来ました。素晴らしい動きだと思います。

 

テイクオフについては、同じようなボードの

 

Mush Machine

 

系と走り出しは似たようですが、走った後が違います。

 

Mush Machine=より安定してドライブが効く
Barcelona=より動きが出せて小回りが効く

 

という感じです。Mush Machineのほうがどちらかというとクルーズ&フロー系で、Barcelonaのほうが動き&回転性を上げているデザインです。

 

Bradleyは、このボードを地中海の弱い風波でもきちんとターンをしながら乗れるようにデザインしたと言っています。レトロフィッシュ系とは全く違う軽いタッチの動きです。それでいて、同じようなサイズのレトロボードより抜群に走り出しは早いと思います。ロッカーとコンケーブのバランスがとても良いからです。

 

いわゆるBradleyがKelly Slaterに要求を受けていたデザインの

 

”より短く・幅広く、そしてコンケーブは深く“

 

というデザイン要素が随所に見られます。このBarcelonaは、コンケーブデザインは前足を置く場所エリアからの深いスパイラルVEE(いわゆる深めのダブルの変形)ケーブとなります。何故シングルコンケーブでは無く、ダブルコンケーブを配置しているのでしょうか?

 

このボードは通常のサーフボードより、厚め(最低でも+1/4”)の設定をします。超ぼってりはしてませんが、小波用ということもあり、サーフボードのレールにもボリュームがあります。

 

こういったレールリュームのあるボードに、深いシングルコンケーブをあわせてしまうと、確かに直線のスピードは出せますが、コントロールが出来ません。だからセンターに山(VEEです)を作って、いわばボトムに2本のパイプを出すようにするのです。

 

そして更なるデザインの工夫があります。平坦にセンターに向かって傾斜を高くして行くVEEの形状(専門用語でフラットパネルVEE)だと、ボードは確かに動きやすくなるのですが、反対にスピードも落ちます。そして、サーフボードの乗り手の感覚として水の上に乗っているようなノペッとした動きになります。レトロ系のボードの動きになってしますのです。

 

だから、センターストリンガーからレールに向かってチャンネルを2本掘るような

 

スパイラルVEE

 

にしたそうです。そうすることにより、コンケーブのイキイキとした浮揚感、そして軽いタッチでレールToレールが出来るようになるデザインにしたのです。 スパイラルVEEの正確な起源はわかりませんが、カリフォルニアのVenturaエリアのボンザーボトムを開発した、キャンベルブラザーズの影響が大きいと筆者は考えます。

 

この考え方は、流石はプレミアシェイパーのBradley。バランス取りも完璧です。

 

さて、デザインについてはこのくらいにして、乗り味のインプレに行きましょう。

 

今日は波が小さすぎる感じでしたので、波チェックする人もほぼ全てスルーするような感じでした。

 

だけど、このボードで結構波に乗れました。力はあるけど短いサイズなのでとにかく動きがフィッシュ系のようなゆったりとした感じのミニボードではなく、ショートボードのような動きが出せるミニボードという感じです。

 

波に乗った数は少ないながらも、楽しめたセッションだったことは間違いありません。

 

1回目のテストからいい感触が得られました。次のテストも楽しみです。

 

【Day2】
場所:とあるビーチブレイク
波のサイズ:ひざ
風:オフショア

 

さて、テスト2日目もあいにくの小波でした。1日目よりもしかしたら小さいかも知れません。ただし、海面はクリーンで綺麗です。切れた波を選べばどうにか膝波だけど走れそうですから、このボードのテストにはある意味もってこいかもしれません。

 

人は3連休の真ん中ということもあり、やっと横に走れるか?という見た目ながらも5人入っていました。連休の真ん中の日で、メジャーポイントながらこの人数です。以下に波が小さかったか予想もつくでしょう。

 

このコンデションでは、ボードが良くないとテイクオフすら出来ません。実際テイクオフをして、そのまま横にいけずに真っ直ぐとズトーンと落ちている方がほとんどでした。

 

そんな中、筆者はテストをそれなりにアウト(と言っても足が付くほどのインサイドブレイクです)に出て波を待ちます。小ぶりながら、波が来ました。波は切れているのでテイクオフは出来そうでした。

 

テイクオフ時にはもう膝以下か?という波でしたが、ボードがきちんと走り出します。進行方向を見ると、ショルダーがあって走れそうなのでスタンドアップしました。

 

スタンドアップすると、膝以下の波でもボードがまるで生きているように加速します。そして、ボードがまるで通常のショートボードのように動きも出してくれるのです。

 

 

インサイドに向かって2回くらいアップ&ダウンをしました。この小さな波でアップ&ダウンをしてショルダーを走っているだけで凄いことだと感じました。そしてなんと最後には当て込みも出来たのです。他のサーファーで、ここまでボードが走っているのは自分と横にいたレトロフィッシュの大きなサイズに乗っていたサーファーしかいませんでした。その他のサーファーは、テイクオフでかなり苦労していて、横にすら走らせることが出来ません。レトロかBarcelonaか?ショートボーダーだったら、どちらを乗ったら楽しいか?それは読んでいる方へお任せします。

 

ボードの最大の特徴である動きについてはもう言う必要も無く、レトロ系ボードとは全く別です。これこそ、小さな体を持つスモールウエーブマシーンです。

 

仕事前の30分くらいの短いサーフでしたが、十分な数の波に乗れました。当て込みを出来た波も2本ありました。通常はサーフィンすらしないような波でも、これだけ楽しめたのです。

 

しかも、通常今までのボードの観念だと、

 

小さい波で乗れるけど、動きは・・・??どうなんだろう

 

ということを180°ひっくり返してくれるボードです。テイクオフオンリーのボードじゃあありません。動きも出してくれます。

 

ただし、フィンの設定がクワッドだとテイクオフ後の動きの安定感が足り無くも感じました。そこは次のインプレをお読みください。動きの安定化への回答があります。

 

【Day3】
場所:千葉北 
波のサイズ:膝〜もも
風:オフショア

 

3回目のインプレッションは、このボードをテストしていた中では若干サイズがあるか?とも思うコンデションですが、大して変わりません。膝〜もものコンデションです。ただし、ダンパー気味の早くインサイドで崩れる波だったので、テイクオフの確実性が試されます。

 

今回から、フィンの設定を少し変えました。センターフィンボックスに、Nubstarフィンの小さ目のデザインの

 

Nubstar Pivot

 

を装着しました。この理由はテイクオフの動作をより安定させて、確実な走り出しをするためです。

 

クワッド設定のボードのテイクオフは素晴らしく早くてスムーズなのですが、走り出した後にボードの機動性が高すぎて、テールが

 

すぐに動きたい

 

という挙動をすると感じました。

 

この

 

すぐに動きたい

 

というフィーリングを安定させて、テイクオフの時にはテールをより波にホールドさせれば、テイクオフの動作もより確実になって、ボードがより安定して走り出すと考えたからです。

 

結果はドンピシャでした。テイクオフの走り出しはそのままに、よりシビアな波にも突っ込んでいけるようになりました。テイクオフも早くなった(というより安定したのでぶれが少なくなった結果、テイクオフが安定する)と感じます。

 

さあ、注目のフィンセットアップです。

 

 

クワッド(フロント: 3DフィンMedium リアー:GX-Q)とPivot Nubstar(Nubstarの小さいテンプレート)

 

が最終的にテストを重ねた結果のフィン設定です。


よりカチッとしたフィーリングや、波が大きくなっても使いたい方は、3フィンにしたりノーマルのNubstarを使っても良いでしょう。また体重のレンジが80kg以上だったりする人はフィンを3DフィンのLargeサイズにしてもかまいません。

 

とにかくセンターのPivot Nubstarフィンをつけたら、4フィンオンリーと比較して、まるで別人のような安定性を出し、テイクオフの動作がより確実になる=テイクオフがより簡単になりました。是非お勧めしたいセットアップです。

 

ということで、今日のような早めのインサイド波でも確実にテイクオフをして、きちんと横に走る。そしてインサイドで1回のアクションを決める!ということも数多く出来ました。レギュラー&グーフィーでも同じです。早い確実なテイクオフ・安定した乗り味、そしてこのデザイン&モデルの本来のボードの機敏さはほぼ同じままです。

 

このボードの唯一の欠点か?とも感じていた

 

テイクオフの安定性

 

が増したことにより、波取りでも有利になるボードです。

 

【Day4】
場所:千葉北 
波のサイズ:膝〜もも
風:サイドオフショア

 

さて、このインプレ最後の章となります。

 

今日のインプレは、多くの質問を受けているこのボードの特性についてです。

 

Barcelonaのドライブ感(テールのドライブ感)はどうなんでしょう?

 

この答えは

 

"Barcelonaは素晴らしい走りを見せます”

 

という回答です。素晴らしい走りにもいろいろあって、

 

@レトロボード系のようなレールが入りボードを動かせずにズーンと直線に走り系統

A軽いチェックターン(いわゆる軽いアップ&ダウン)をしながら、動き・躍動感を感じながらの走り系統

 

があります。CBのこのボードはAです。

 

サーフボードは走りが大切です。特に小波の場合は、波のパワーが無いので、スピード性能を高める・一度出たスピードをそのままキープする能力がとても重要です。

 

ただし、ショートボードに慣れたサーファーはどうしても@にはなかなかなじめません。特に小波だと、テイクオフの早さと走りとともに、躍動間あるスピードを味わいたいと感じたいからです。そんな乗り手にあわせたボードがこのBarcelonaなのです。

 

シェイパーは、小波ボードのスピードをキープするために、様々な工夫をします。小波用のボードの基本は

 

・ボードのボリュームアップ
・ボードのアウトラインを広める
・ロッカーを弱める調整
・コンケーブの工夫

 

となります。Bacelonaは上のすべてが考えられていて、厚みは通常のボードよりも厚めに設定してサイジングをします。最低でも1/4”は厚めが推奨です。

 

アウトラインは見てもわかるように、幅広となります。 アウトラインを広めにするのは、より接水面を多くして推進力を高める効果があります。そしてロッカーを弱めると、ボードの走りが良くなるのです。

 

ただし、以上の理論だけを適用すると、走りだけが良いだけで、コントロール性が保てないレトロな乗り味になります。世界のトップレベルのシェイパーらは

 

"楽なボードの中にも進歩を“

 

という考え方があるので、もっと先進のデザインをボードに入れました。

 

トップアクションでの軽さを出すためのノーズの先端から6インチまでと、テールのフィン横からは良くあるミニボードよりも少し絞りを入れています。これが何に役に立つかというと・・

 

テールのホールド性能を高める=ターンをよりタイトに
ターンの際のノーズの回しを軽くする

 

と役割があります。

 

そして、ロッカーのテールエンド近くの数値を上げて、水の抜けを良くしています。ロッカーが直線過ぎると、走りはいいのですが、如何せん直線にしか走らないボードになります。サーフボードの回転性を上げるには、ロッカーカーブを上げてあげることが必要なのです。ただし、ロッカーカーブを上げすぎると、ボードが走らなくなります。世界中からのデーターを集積したCBは、ロッカーをどうすれば斜面の緩い波や小波にあわせられるかすべてを理解しています。

 

また、テールが広いボードなので、テールがルース過ぎないようにフィンの位置を後ろ側に調整して、ターン性能とホールド性能も両立しました。

 

ボリュームのある幅広ボードなので、センターエリアからダブルコンケーブ〜スパイラルVEEをボトムに入れています。

 

こういった様々な工夫のために、走るのにコントロール性も良いという彼の究極の小波ショートボードが誕生しました。

 

 

今日も、波はどこも小さめでパワーが無い感じでした。ただし、選べばサーフィン可能だったので、テストを決行しました。 やっぱり小波だったけど、どんどんと走っていくその推進力と、繊細な動きも出せるその操作性に魅了されてしまいました。

 

レトロレトロな動きを求めている人にはお勧めしません。同じような浮力のレトロボードより走り出しも早く、そしててショートボードの乗り味はそのまま、小さな波でも推進力があり、それでいて軽快に動かせるボードを求めている方であればバッチリとはまるボードです。

 

少し体力が切れてきた30歳以上サーファーにもお勧めします。短い割りに、浮力が多く確保できて、ボードを楽にパドルすることが出来ます。ポジションを左右に変えながら、波を追うのも通常の細いタイプの小波ショートよりえらい楽です。でも、動きは犠牲になりません。

 

イメージとしては、WD系やDeviant系よりも小波でワンテンポテイクオフが早くなります。WDやDeviantでも十分早いよ!という方、試してみては?

 

更なる波取りの能力にさすがは世界のCBと思うはずです。Mush MachineやDragon CDでサーフィンが上達したサーファーが、テイクオフは出来るだけ保ちつつ、動きを更に出して行きたい場合にもお勧めです。

 

丸めのボードが好きならばMushやDragonとの併用も面白いでしょう。乗り味&ターンの感じは異なります。波乗りの幅が広がること間違いありません。太鼓判です。

 

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